【 選考理由 】
「世界という言葉をネーミングにしたことが驚き。個性と姿勢を感じる」「従業員の冗談から生まれたネーミング。その柔軟性がいい」「海外からも人が多く訪れる昨今、手羽先で世界を狙って欲しい」「面白がってる感じがいい。宇宙の山ちゃんじゃなくて良かった」「世界という言葉をもってきたのが、いいですね」「地域のソウルフード“手羽先”が世界にひろがっていくことを期待したい」など、沢山の好評コメントがありました。またユニークさを積極的に受け入れて挑戦していく企業の姿勢が感じられる点も支持・評価された大きな理由となりました。
日本ネーミング協会は「ネーミングは事業の成功に貢献するだけでなく、事業に取組む姿勢や想いを体現していく力がある」と考えます。その意味においても「世界の山ちゃん」は優れたネーミングとして賞賛すべきと評されました。
【 商品・サービス・団体の特徴及びコンセプト 】
「世界の山ちゃん」は1981年に名古屋市新栄で「串かつ・やきとり やまちゃん」として誕生した居酒屋チェーン。創業当初は4坪13席の小さな店で創業者の山本重雄が1年間無休で営業を続けたことから始まり、現在は国内外に86店舗を展開。看板商品は辛さと風味が際立つ「幻のコショウ」がやみつきになる「幻の手羽先」。創業者をモデルにしたキャラクター「鳥男」が象徴で多くの店舗がキャラクターの大きな看板を掲げています。チェーン店として品質を統一しつつ地域性やスタッフの個性を活かした「究極の個人店」を目指し「山ちゃんに行きたい!」ではなく「このお店に行きたい」と思っていただける店づくりを大切にしています。
【 ネーミングの由来 】
創業時の店名は「串かつ・やきとり やまちゃん」でしたが、当時従業員がお店にかかってきた電話に、「はい、宇宙の山ちゃんです!」「はい、世界の山ちゃんです!」と冗談で応えていたそうです。それを聞いた創業者が「それ、いいじゃん!」と気に入り、店名を「世界の山ちゃん」に改名しました。普通なら従業員が冗談で店名を変えていたら叱るところを「面白いね!」と受け入れる、その「面白い!」を大切にする姿勢こそが、今の『世界の山ちゃん』の原点です。
【 受賞コメント 】
この度は、「世界の山ちゃん」を地域ソウルブランド賞に選んでいただき、大変光栄に存じます。「世界の山ちゃん」という店名には、創業当時から大切にしてきた“ユニークさを楽しみ、柔軟に変化していく姿勢”が息づいています。その精神が、今日まで多くのお客様に親しんでいただけるブランドへと育つ原動力となりました。今回このように評価いただけたことは、地域の皆様、そして全国・海外で応援してくださるお客様のおかげです。心より感謝申し上げます。これからも、名古屋の味と楽しさをお届けしながら、多くの皆様に愛されるブランドであり続けられるよう努めてまいります。
引き続き「世界の山ちゃん」をどうぞよろしくお願いいたします。

