審査員特別賞

おうちにかえろう。病院

おうちにかえろう。病院

TEAM BLUE (医療法人社団 焔)

【審査部門】
審査委員特別賞

https://hospital.teamblue.jp/

【 選考理由 】

「おうちにかえろう病院」におかれましては、最終審査会において「病院と患者の関係をすごく表現できている」「考え方、在り方がやさしい」「優しさ、寄り添うイメージがあり安心する」「クオリティ・オブ・ライフがそのまま伝わる素晴らしさ」など沢山の好評コメントがありました。また「人間がどう生きるか?」という提案性・インパクトを感じるという点も支持・評価された理由となりました。日本ネーミング協会は「ネーミングはマーケティングの成功に寄与するだけでなく、時代を反映した生活や社会を豊かにしていく力がある」と考えます。その意味においても「おうちにかえろう病院」は医療・病院の在り方を患者と共に考えると同時に、改めて「ネーミングの重要性」を広く社会に発信できるものとして2022年に賞賛すべきネーミングと評されました。

【 商品・サービス・団体の特徴及びコンセプト 】

「自宅で自分らしく死ねる。そういう世の中をつくる。」を理念に、同法人は在宅医療を行っており、多くの方の「自宅で自分らしく生きる」を支えてきました。人生の最期は自宅で迎えたいという方が多い中、実際は、一度入院するとなかなか退院できず、病院で最期を迎えるケースが多く、ジレンマを抱えていました。入院の目的が「病気の治療」に偏りすぎていないだろうか。「自宅での生活を続ける」ための入院の形はないだろうか。「治る病気」の治療よりも「共に抱えて生きる病気」と向き合い、自宅での生活を見据えた治療とリハビリを目的として作られた病院が「おうちにかえろう。病院」です。

【 ネーミングの由来 】

患者さんやご家族が、「おうちにかえろう。」と自然に思えるような空間とスタッフの関わりを作りたい、と考えています。病院に入院すると、多くの方が日常から切り離され、「自分らしさ」を失ってしまいます。この病院への入院をきっかけとして、人生を振り返り、今後の生き方を考え、「さあ。おうちにかえろう。」そんな気持ちになっていただくことが、私たち病院の使命です。「おうちで暮らす」を支える病院によって、患者さんの自分らしさを踏まえた医療を提供し、最期まで安心して暮らせる地域をつくる。そんな思いから「おうちにかえろう。病院」と名づけました。

【 受賞コメント 】

以前は当たり前だった「自宅で死ぬ」。それが特別なものになりつつある現代において「自宅で最期まで過ごす」を叶えるために、在宅医療に関わる私たちにできることを考え抜いた結果が、当院の開設でした。「おうちにかえる」は唯一の正解ではありませんが、患者さんに自分の人生の主役に戻ってもらうことで、おうちにかえるかどうか、一緒に考えていきます。「おうちにかえろう。」と当たり前に言える世の中になり、当院が必要とされなくなる時代を目指して日々の関わりと人材育成を続けます。一方、この名前は「おうちにかえらなければならない」という圧を感じさせる強さも伴うため、強いけれども優しい、そんな関わりを目指しています。このたびは、日本ネーミング大賞 審査員特別賞にご選出頂き、誠にありがとうございました。名前だけでなく中身も伴った病院を作り上げるべく、この賞を励みにスタッフ一同努力して参ります。

【 ネーミングを作った人の名前・チーム名など 】

医療法人社団焔 安井佑、水野慎大、清水雅大、針生彩子、近藤美幸

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