【 選考理由 】
「何より音(オン)がいい。長い歴史があり、周知の名ネーミングとして評価したい」「親しみやすいネーミングで新しい食のスタイルを広げた」 「“ぽん”という言葉が、手軽さとポジティブなイメージ」「味という言葉も、美味しさを担保している」「シンプルな造語でありながら、愛嬌のある音の響き」「歴史のある名前で、カテゴリーを築いたのは優れている」など沢山の好評コメントがありました。日本ネーミング協会は「長きに渡り、多くの人に親しまれているネーミングが優れたネーミング」と考えます。発売初期から60年(味ぽんとしては40年以上)に渡り、「お鍋のお供」として人々の生活に「おいしさや笑顔」を提供してきた「味ぽん」は、まさにネーミングのレジェンドとして賞賛すべきと評されました。
【 商品・サービス・団体の特徴及びコンセプト 】
「味ぽん」は、かんきつ果汁・醸造酢・しょうゆがひとつになった他では味わえない絶妙な風味の調味料です。鍋専用調味料として発売しましたが、現在ではおろし焼肉・焼魚・ぎょうざ・冷奴から、鶏のさっぱり煮や炒め物など、「つける」「かける」から「煮る」「炒める」まで幅広く使用することができます。いつもの食事をもっと手軽にたのしく!料理の幅をぐんと広げてくれる調味料として皆様の食卓を支えます。
【 ネーミングの由来 】
「ぽん酢」という調味料がまだ普及していなかった時代に、美味しい鍋料理を家庭でも楽しむために開発され1964年に「ミツカンぽん酢<味付け>」として関西にて試験販売を開始。1967年には「味ぽん酢」で全国に拡売。その後1980年から今に至るまで、「味ぽん」で販売されています。「ぽん酢」の語源はオランダ語の「ポンス」(かんきつ果汁)に由来しています。明治時代以降に鍋物との相性がよかったので料理屋で用いられるようになり、ポンスの「ぽん」とお酢の「酢」をかけあわせた「ぽん酢」に変身しました。「味ぽん」という名前は、「ぽん酢」を醤油で味付けした「味付けぽん酢」という言葉を縮めて、「味ぽん」と呼んでいます。
【 受賞コメント 】
この度は、輝かしい賞を頂戴し誠に光栄に思います。今年は「味ぽん」が生まれて60周年の記念すべき年になります。そんな年だからこそ、ネーミング大賞のレジェンド賞をいただけた喜びは非常に大きいと考えております。これからも皆様に「味ぽん」と親しみをもって呼んでいただけるよう、次の60年を創っていけるよう、皆様の生活に寄り添った提案を続けてまいります。この度は、本当にありがとうございました。