【 選考理由 】
「ネーミングは、略称にして短くしたり、単語と単語の造語で作ることが多いが、これは商品(=アスパラ)から意味を見出して、長くなってるのが面白い」「日の出のイメージと明日届く楽しみが伝わる」「ポジティブな空気に溢れているところは魅力的」「楽しい。アスパラガスのネーミングとしては秀逸」「農家の方が頑張っている感じ。今の世の中で、これぐらいノー天気さを感じさせるネーミングは必要だと思う」 など、沢山の好評コメントがありました。またアスパラガスの特徴(成長の早さ)を捉えた鮮度も表現されたネーミングであり、頑張っている農家の思いや 姿勢を強く感じる、といった点も支持・評価された理由となりました。日本ネーミング協会は「ネーミングはモノが売れる為だけはなく、モノづくりに込められた願いや思いを購入者に 届けたり、社会に発信していく力があると考えます。その意味においても「明日はパラダイス」は新しい可能性を 追求しているネーミングとして賞賛すべきと評されました。
【 商品・サービス・団体の特徴及びコンセプト 】
佐賀県・太良町。「月の引力が見えるまち」という町のキャッチコピーが示す通り、潮の干潮差が最大6メートルと大きく、海・山・自然の恵みにあふれた町です。その太良町で手塩にかけて育てたアスパラガス、それが「明日はパラダイス」。アスパラガスの伸びは一日最大20センチにも達します。つまりそれは、鮮度の劣化も早い(=足が早い)ということ。そこで「朝収穫したアスパラガスを、翌日中にお客様の元へ届ける」ことで「翌日が楽しくなる、幸せになるアスパラガス」というコンセプトをベースに、ブランド化しました。ロゴマークには「畑から見える有明海の朝日=明日への希望」を象徴的にデザインしています。
【 ネーミングの由来 】
私は7年前に単身、脱サラをしてこの太良町に移住し、新規就農しました。もちろんその頃は不安でいっぱいでした。でも、人に教わりながらなんとか自分で作った野菜を、アスパラガスを、身近な、そして古い友人たちに食べてもらい美味しいと言ってもらえた幸せ。そして翌日畑に行くと健気に生えているアスパラガス。その1日1日のサイクルは、当時不安だった自分にとってこの上ない喜びと幸せでした。それを「美味しい」という明確なベネフィットで、全国の皆さまへお届けしたい。明日の食卓が幸福になることで、些細な幸せを実感してもらいたい。そんな自分の思いを友人たちに相談し、みんなで決めたネーミングが「明日はパラダイス」です。
【 受賞コメント 】
この度は、日本ネーミング大賞ルーキー部門優秀賞に表彰いただき、大変光栄に思います。食べた人の明日が楽しくなる、幸せになるアスパラガスというコンセプトの大本には、私自身が新規就農し、自分が作ったアスパラガスを身近な人やお客様、いろんなひとに食べてもらえる事、農業自体が楽しく、喜びを感じられ幸せな気持ちになれた事で、明日がよいものとなった。この感謝の気持ちを食べてくれた人、応援してくれた人に伝えたい、携わってくれた人たちみんなの明日が幸せなものとなってほしい、という思いを込めています。今はまだ非常に小さな規模の事業で、販売規模も胸を張れるものではありませんが、その様に駆け出しの明日はパラダイスにルーキー部門優秀賞という評価を頂きましたことは、これをきっかけに大きく育っていけるように頑張ってほしい、と背中を押して応援していただいたと思っており、感謝の気持ちでいっぱいです。これから先、ネーミング協会の方々、審査員の皆様に「賞を授与してよかった。ネーミング大賞の明日がよいものとなった。」と思って頂けるようなブランドとなることを目指してまいります。